1月の末近くに妊娠がわかりました。
計算上、妊娠しているはずがないと思っていたのに、
出来るときはひょっこり出来るものです。 (そういう人は多いらしいね)
さて。
私は入試の係なのです。
だからこそ、3学期に入ってからの妊娠は避けたかった。
人手が足りなくなるのは目に見えている。
とりあえず1月末の推薦入試はやれた。
ちょっとつわりは始まっていたが、前回のようにすぐ激しく吐くわけではなく、
空腹時に泡や胃液を少量吐く程度。
だからといって食べれば吐き気が治まるわけでもないので、
「食べつわり」とも違うらしい。
快適に吐くためには、トイレをきれいにしておかないと・・・
この先どうなるのかわからないのが、つわり。
何を食べればいいのかわからないのが、つわり。
何を食べたいのかよくわからないのが、つわり。
この科学の世の中で、原因も治療法もないなんて、あんまりです。
病院で、「胃薬飲んでも良いですか?」と聞いたけど、
つわりは胃腸病とは違うので、関係ないとのこと。
以前、おなかに来る風邪でひどい嘔吐があったとき、
「ナウゼリン」という吐き気止めの薬が良く効いたのだけども、
これは妊婦の使用不可だと・・・・
3歳児を育てていると、食べさせなくてはならないし、
同じテーブルについて同じものを食べないと、娘は納得せず、食が進まない。
だから食べるは食べるのである。
今のところ、スーパーのお総菜売り場にも立ち寄れる。
この程度のつわりで済むのなら、まあ楽勝かなあと。
このまま勤務できるかと思っていたら、出血した。
病院に行ったら、切迫流産とのこと。
前回もあったことで、切迫流産でも安静にさえ出来れば、特に問題なく出産できることはわかっている。
安静・・・
3歳児を抱えて安静・・・
仕事をしながら安静・・・
仕事をしながらの安静はまず無理なので、休職することになった。
ドクターに「2週間くらいで良いでしょうか?」と聞いたら、
「つわりがこのあと来るわよ。 前回どうだったっけ?」
「前回は入院しました」
「じゃあ無理よ〜〜 もし軽くなったとしても、仕事するなんて無理よ〜!」
つわりの程度は毎回違うものですが、
一般に、前回ものすごく重かった人が、次回はつわりがまるで起きないなんてことは、ないようです。
それなりの重さは、覚悟しなくてはならないらしい。
「4週間の休職を要す」と書かれました。
これも今は、いわゆる診断書ではなく、(もっと長期なら診断書を書くけど)
母子手帳の最終ページに入っている「母性健康管理指導事項連絡カード」の書式を使います。
4週間までの休職なら、このカードで診断書同様に扱われます。
日中は娘を保育園に預け、私はひたすら安静にする生活です。
が、しかし、この日、病院から帰ってとりあえず安静に・・・ し始めたら、保育園から電話。
熱が出たと・・・
そうして、娘と並んで安静に。
つわりがあっても小児科に。
だから小児科は、空いてて近いところが一番。(なのか?)
娘は弟か妹が出来るということを知り、とても喜んでいる。
おなかの中の子どもに、仮の名前を付けている。
「りんこちゃん」と呼んでいる。 娘は保育園で持ち物に「リンゴマーク」をつけてもらっているが、そこから作った名前。
私の体調が悪いのもすぐに理解し、
「おかあさん、ゴロンしてなよ」
「おかあさん、なおれなおれ〜」
などと言ってくれる。
ただし、リビングと離れた寝室でゴロンしていると、
しばらくは1人遊びしているが、涙目で寝室に来て、
「ひとりにされると、さびしいのよお〜」と訴える。
我慢させすぎてはいけないですね。
娘によると、
「りんこちゃんが、おかあさんのおなかのなかであばれるから、おかあさんはぐあいがわるくなっちゃうの」
だそうです。
この説を、保育園の先生や他のお母さんたちにも披露しています。
「りんこちゃん、おとなしくしてなさい!」
と、おなかに向かって説教しています。
最初の数日は熱で休んだものの、娘は元気に毎日保育園に通いました。
本当に助かりました。
もしも娘が未就園だったら、私は安静が保てなかったし、三食作らなくてはならないし。
ぐったりする私と家の中に引きこもる1ヶ月間・・・
なんて、どれだけ娘に悪影響があったかわかりません。(意外と大丈夫なのかもしれないけど)
夫は土曜日も仕事のことが多く、(日曜日は夫が娘を連れだして昼食を済ませ、遊んできてくれましたが)
だからといって私は娘と公園で遊ぶほど元気ではなく、車で外出も厳しい。
駅前の大型スーパーに行き、
中に入っている「ミスタードーナツ」でお昼を食べて(こんなもので済ましてはいけないのだが)
帰宅、昼寝というのが定番になりました。
不思議ですが、ミスドのポンデリングだけは普通に食べられたのです。
クリーム入りとか、いわゆるお菓子コーナーのドーナツはダメなのに。
ご飯の炊けるにおいや味噌のにおいがダメになり、
ごはんはサトウのごはん。みそ汁はインスタント。
ホームベーカリーでパンを焼くにおいもダメで、パンは購入。
おかずはインスタント多用。
ああ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
もうしょうがないですね。食べられるものがあるだけ、前回よりマシ。
前回は1ヶ月で10キロ落ちましたが、今回は3キロで済んでますから。
休職して3週目に母子手帳をもらえました。
ということは、出産できる見込みがたったということかな。
母子手帳の内容は少し改訂されてました。
食事バランスガイド(妊婦向け)が載ってました。
しかしこの半分も食べてません。仕方ないけど。
葉酸について詳しく書いてありました。
「妊娠中毒症」ではなく、「妊婦高血圧症候群」に改められ、
むくみよりも血圧やタンパク尿への警戒が強まっています。
おまけに「マタニティ・マーク」のキーホルダーもついてきました。
ちょっと前までは、マタニティ雑誌を買わないと入手できない状態でしたが。
そして、妊婦検診費用の負担軽減が進んでいました。
これは都道府県によって違うのだけど。
妊婦検診は、標準で妊娠中に14回あります。(私は初期にいろいろ起きてるのでもっと多い)
検診は1回3000円くらいはかかります。
14回というと、結構な負担。
これを嫌い、全く検診を受けないまま臨月を迎え、産むときに救急車で運ばれ、
でもリスクや持病もわからないので現場は非常に困る・・・・ というケースがあるとのこと。
東京都では、以前から2回分の無料券がついていました。
これが2年ほど前から5回分になっています。
2009年4月からは14回分つくそうです。
今のところ私の手元には、5回分の無料券しかありませんが、4月になったら残り9回分をもらいに行きます。
ただし、14回の他にもお金はかかります。
初診時はまだ母子手帳がないからかかるし、
オプション的な検査もいろいろありますから。
出産育児一時金も38万円に増額しました。
以前は35万円でしたから。
増加の3万円は、新たに保険(産科医療保障制度)をかけるためです。
一応、費用の安い病院を選べば、入院費はほぼ全額戻るということになります。
でも出産育児一時金が戻るのは一般に産後ですし、「先立つもの」がないと出産できない。
やはりまとまったお金を用意できないと、出産が難しい状況だとか、
「妊娠は病気ではないから自己負担が基本」という国の方針を改める必要はあると思うのです。
4週間の休職が明けて、復帰しました。
いきなり午前中4コマの授業。
教室はステージのようなものなので、意外とちゃんと出来ました。
生徒も理解しているし・・・
でも、楽屋(職員室)に戻ると吐き気が。
帰宅後は何度も吐きました。
有休がだいぶ残っているので、授業のない日は休ませてもらうことにしました。
3ヶ月目の検診に行ったら、初めて胎児の心音を聞くことが出来ました。
とても元気でした。
電車の音に似ている。
超音波で写真を撮ったら、もう手足や胴体、頭といった人の形が出来ていました。
市内の神社は梅が満開。
娘はこの日、保育園の散歩の時間に神社まで行って梅を見て、
「おかあさんがよくなりますように」と、手を合わせてお願いしてきてくれたそうです。
どうもありがとう。
きっとよくなるから。
娘だけのお母さんでいられる日も、あと半年ちょっと。