1ヶ月検診は、産んだ病院で行う。(退院の日に、日時を指定される)
同じ時期に入院していた顔見知りに再会。
カナエは誰よりも大きい。一瞬、よその子を見て、「あれっ、小さい?」と思ってしまった。
でも、カナエは誰よりも髪が薄い。
カナエと比べてうんと小さく見える子の方が、ずっとフサフサだ。
カナエ、大丈夫か?
計測してもらったら、体重はほぼ5キロだった。
どうりで大きいよ。
5キロと知ったら、急にカナエが重たく感じられてしまった。
真夏、ニュースで「本日の東京は気温36度」と聞くと、
出かける気がなくなるようなものだ。
帝王切開で産んだので、産後数日はちゃんと授乳することができず、
カナエの授乳は新生児室のお世話になっていた。
カナエは他のどの子よりも飲みっぷりがよく、
助産士さんたちの間で有名になっていた。
私の授乳状況を聞かれ、
「日中と夜中は母乳のみ。明け方一回ミルクのみ。夕方2回ほど、母乳にミルクを20〜50mlプラス」
と答えた。
すると、助産士さんは「まあ、この子の食欲をほぼ母乳で抑えられるなんて!」と言い、
妙な感心のされ方だった。
イクラのように出てきていたおへそは、根元を糸で縛り直してくれた。
これでイクラ部分には血が通わなくなり、
へその緒のように、ポロリと落ちるはず・・・
しばってもらったその日は少し出血したが、
5日たったらポロリと落ちた。
良かった、でべそにならずに済んだよ。
便秘の相談をした。
私の綿棒浣腸は「手ぬるい」そうだ。
いつも、綿棒の先端で肛門周囲をくるりと回し、綿球を半分ほど肛門に数回出し入れする・・・とやっていたが、
ドクターの勧める方法は、
綿球を全部肛門に入れ、そこを中心として円錐を描くように、肛門を綿棒で広げる勢いでグルグル・・・だそうだ。
また、グリセリン浣腸は適宜使っても良いし、週に数回使っても大丈夫だが、
毎日やるのはやりすぎ。
排便は2日に1回くらいでも普通の範囲。
3〜4日出なかったとき、浣腸を考えて・・・とのことだった。
検診の翌朝、綿棒浣腸をやってみた。
すごく効いた。数時間後から、3回出た。
それからずっと、何もしなくても、毎日2〜3回出ている。
詰まってたのが取れたのかな?
でも、眠る前後にはきばってるけど。
検診が終わると、栄養士さんにビタミンKシロップを飲ませてもらった。
ビタミンK欠乏症予防のため。
このシロップは、乳児にとっては始めての味だし、スポイトで口に入れられるので、
警戒して、飲みたがらない子も多いそうだ。
しかしカナエは、ひとつも警戒せず、ちゅっ! と一気に飲み、栄養士さんが驚いていた。
ところがカナエとしては、ミルクをもらえると思ったようで、
ほんの一口のシロップしか出てこず、期待はずれだったのか、
それとも量が少ないのが不満だったのか、
大泣きしてしまった。
折しも、前回の授乳から2時間半たっている。
時間的にも空腹になる頃だ。
ついに自分の手首をチュウチュウ吸い始めた・・・・ こまった。
ミルクを作ってもいいんだけども・・・
困ったので、新生児室の奥で授乳させてもらった。
たまたまこの時、新生児室にいらした助産士さんは、カナエを取り上げてくれた人だった。
「あら大きくなったわねえ〜〜」と、
授乳の仕方をもう一度見てくれた。
カナエは、吸い付きが上手な方だという。
私はもっと、カナエにくっついて、真空状態にするつもりで飲ませると良いそうだ。
・・・確かに、これまでよりも強く吸われている感じがする。
「完全母乳が可能よ」と言われたけれど、
夫の休日に、私が寝かせてもらうために、わざと混合栄養にするつもり・・・
ゴメン、助産士さん。
(この病院は、できれば母乳が良いけど、あまり思い詰めずに、混合でもいいよっていうスタンス)
病院にいる間は、大体いい子にしていたカナエ。
でも、生まれて初めて、抱っこキャリーに乗って、歩いて外出。
しかも、夏の光の中。
よその赤ちゃんがいっぱいいる中で、待合室で30分以上待つ。
検診を受ける。
初めてのことばっかりだったせいか、
夜になってから緊張が解けたのか、強烈に「デフラグ」がかかったのか、
泣きどおし・・・