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ベビー・スリング

ベビー・スリングというのは、最近流行(?)の「抱っこひも」です。
折り畳んで持ち運べるし、子供が親と密着できて、付けると子供がよく眠るらしい。

「スリング初めてBOOK」(ブックマン社)を読んで、縫ってみました。
全部直線縫いで、1枚1時間ほどで仕上がるので、
ツワリ生活から職場復帰する前のリハビリとして、最適でした。

材料:布112センチ幅×2メートル。
    キルト芯(薄手)36センチ×20センチ。
    直径5〜6センチのリング2個。
    ミシン糸。

布を選ぶときの注意。
布幅は112センチぐらいがよいです。90センチ幅だと狭いです。
スリングに仕立てると、布の裏面が出てくるので、プリントの表裏に大きな差がある布は避けた方が良さそう。
先染めチェックなどは表裏の差がほとんどないです。
布は、綿ブロードなどがよいです。ついつい、丈夫そうなデニムやカツラギを手に取りますが、
実際にリングに通そうとすると厚すぎて上手くいきませんし、2本のリングの間に通したとき、
厚みが出過ぎてしっかり固定できません。
ブロードのような一見薄手の布でも、織り密度が高ければ大丈夫のようです。

キルト芯を選ぶときの注意。
この寸法のキルト芯を4つ折りにして使うので、結構分厚くなります。
だから薄手の物にしました。「入れなくても差し支えナシ」と本には書いてあります。

リングを選ぶときの注意。
継ぎ目のない物。継ぎ目があると、そこから割れたり、布に引っかかって布が裂けます。
金属製か樹脂製の物。アクリルや木の物は弱くて割れやすいそうです。
しかしこのリング、そこらの手芸店には置いてません。
木のリングは、手作りバッグの副材料としてよく売られているけれど・・・
ホームセンターにあるかもしれない?
私は、ユザワヤのボタン売り場で金属製の物を買いました。
1本200円くらい。  金属疲労から来る割れには注意しないと・・・
「スリング協会」のホームページを見たら、樹脂製リングの通信販売をやっていました。

ミシン糸はふつうの60番のにしました。 

(1)布の両耳を10センチほど裏側に折り返してアイロンをかけ、端ミシンをかける。
(2)どちらかの布端を1センチくらいの幅に三つ折りして、端ミシンをかける。



距離は長いですが、直線縫いなのであっという間です。
柄が規則的だとまっすぐ折りやすい。

(3)さっき(2)で縫わなかったがわを中表にして二つ折り。(アイロンはかけない)
(4)その折り目から布端までの距離を測り、2:2:1の位置に2本ミシンをかける。
   ミシンは布端から20センチほどかければ十分。
(5)縫えたら、縫い代を開くようにして2本の縫い目をなるべくピッタリ重ね、
   アイロンでしっかり折り目を付けて落ち着かせる。 


(6)さっき折り目を付けた(5)の布端をまとめて縫い合わせて閉じる。
(7)表に返し、またアイロンで落ち着かせる。袋状になっているはず。



(8)袋状になっているところに、四つ折りにしたキルト芯を差し込み、
   奥までしっかり入れる。

(9)なるべくゴロゴロしないように、四つ折り状態をキープしたまま整える。



(10)キルト芯は先端まで入っています。
(11)キルト芯の厚みが終わったあたりの位置に、リングを2本通します。



(12)リングの位置で布の裏側に向けて折り返し、
    布の中心同士が合うように待ち針で仮止めして、しっかり縫いつけます。
    キルト芯が入っていて厚みがあるのですが、柔らかいので普通にミシンで縫えます。
    ただ、布にしわが寄りやすいので、まち針はしっかり打ちます。

(13)これで完成。写真で出すとかえってわかりにくいので、
    作ってみたいと思う方は「スリング初めてブック」を読むと、
                    ちゃんと図解で出ていてよくわかります。
同様に、和風プリントの布でも作ってみました。こちらはまさにお坊さんの袈裟。ナムナム