TRパターンの研究

縫製室目次

2013年7月〜8月

yousight

昨年(2012年)の夏、文化服装学院で「TRパターン」の講習会に出ました。
これがすごく面白い。

TRは、TRANSFOM & RECONSTRUCT の略。...

洋裁やってる人じゃないとわかりにくいかもしれませんが、
通常、身体にフィットした服を作るには、あちこちにダーツを入れます。
TRのやりかたは、
まず身体にフィットした服を作って洋裁用ボディに着せ、
それに直接デザイン線を書き込みます。
デザイン線通りに切って、再度縫い合わせれば、
ダーツなしで、立体的な服がちゃんと作れます。
平面作図では難しいデザインも作れます。

出産以来、簡単な服しか縫っていなかった私は、新しい技法の服に飢えていました。
かといって、やっぱり大物を縫う時間はない・・・・

というわけで、1/2サイズのボディに合わせて作ってみました。
世界中のすごいTR作品は、フェイスブックやユーチューブで見られます。
ああ、私なんかおよびでない。  でも作ってみて面白かったです。
とりあえず、ボディにフィットした服を白い布で作ります。
デザイン線を直接書き込みます。
こういう線は、平面作図では非常に面倒です。
フレアを入れてみます。
平面作図でもできることですが、
実際に別布を差し込むことで、見ながらバランスを調整できます。
フレアが入りました。
仕上げ線、合い印などを書き込み、
この布を切り分けます。
切り分けた布を型紙として、
本番用の布で裁断します。
しかし、普通の服ではあり得ない位置で切り替えているので、
どことどこを縫い合わせて良いやら。
合い印を付けていても、かなり迷います。
完成。失敗しました。
カーブ(特に右側の円)は、
布目によって布の伸び具合が違うため、
ものすごくずれやすい。

しかしこれは、TRの典型的なデザインです。
上半身だけとか、もっと簡単にして縫製練習しなくては・・・
もうひとつのデザイン。
胸元にプリーツの別布を乗せ、
下半身も斜めに切り開いてプリーツを挟みます。
切り分けて裁断配置すると、こんな感じ。
もはやどこがどの部分なのか・・・
パズルのように組み立てていくのです。
仕立て上がり。
「円」と「斜め線」の中に、ダーツ分がちゃんと入り、
ダーツがなくてもボディフィットした服になります。
エレガント・ジャイアン・ドレス。
これも、ジグザグ線の中にダーツ分が入ってます。

ジグザグ線の縫製は案外難しい。