3 ミュンヘンの名所1:ドイツ博物館

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市の中心部から市電で15分ほど行ったところに、大きな博物館があります。
東京で言えば、「科学技術博物館」みたいなものらしく(ガイドブックによると)
体験型のものがいろいろと揃っているらしい。

で、私はとても行きたくなったのですが。
夫は、「何でそんなところ・・・美術館が好きなんじゃないの? 本数の少ない市電に乗ってまで行きたい?」
と、気がすすまなそうな返事。
夫、工学部を出ているのに興味ないんかい!!
と、半ば無理矢理、引っ張っていったのでした。
(でもこのとき私はまだ、ドイツ語が全く読めなかったので、夫に路線図を読んでもらって到着)
最寄り駅に着いてからも、
「歩いてるのは小学生ばっかりじゃないか〜〜〜夏休みの宿題向けとか、そういう施設なんじゃないの?」
と、やっぱり気のすすまなさ全開の夫。
確かに子供や家族連れが多い。
子供だましみたいな内容だったらどうしようかな、と少し不安に思いつつも、
いや絶対面白いはずだから!!  と自信ありげな口調で中へ。

無重力体験機

敷地に入っていきなり、おどろいた。
建物の前が広場になっているのだが、そこに、巨大ブランコみたいな物が置いてある。
英語とドイツ語で、「無重力体験。5ユーロ。体験中のあなたの様子をビデオに撮影し、記念Tシャツをプレゼント」
などと書いてある。
・・・・なんだか、やってみたくなった。
やりたいなあ、と夫に言ったら、「まずはどんなもんか様子を見てから、な」と、大変冷静な態度。
無重力体験機から十数メートル離れたベンチに座り、誰かが体験するのを待つ。
間もなく、小学校高学年ぐらいの集団がやってきた。
勇気ある少年2人がトライ。

!!!!!!!
広場にいた人全員が、「おおおおおっ」と、どよめいて注目した。
少年は足をバタバタさせている。どんなもんか見もせずに、トライしてしまった彼らに拍手。

巨大ブランコの横には、こういう巨大バネが付いています。
高さ3メートルくらい、太さ多分10pくらいのバネが100本以上の束になっています。
少年たちはブランコに2人組で乗って固定されます。
スタンバイ中、バネはじりじりと伸ばされていきます。
いっぱいに伸びきり、それが一気に縮もうとする力を利用して・・・

一瞬で、空中に放り上げられます!


このすぐ右隣が、博物館の建物でした。
10階建てのその建物より上でしたから、
最大高さは12階分以上!!


見ている人はただただ、びっくり。
日本中の遊園地の、どの絶叫マシーンよりも多分怖い。

この時点で私は、もちろん乗る気はなくなりました。


あとは、バネがビヨンビヨーンといっている間中、ブランコもビヨンビヨン。

見てるだけで宇宙酔い・・・・

さて、本館に入ってみます。
すごくたくさんのコーナーに分かれています。
中学理科でいえば、「1分野」に集中しているらしく、生物・植物分野の展示はない様子。
(恐竜があればなと思ってたけど)
別館にはプラネタリウムや、アイマックス・シアターが入っていて、そちらは混んでいました。

「船」のコーナー

豪華客船の断面模型(すごく精巧!)や、客席再現モデル(実物大)。
タイタニックのようでした。
船の歴史を追って、古い船をそのまんま展示したり。

  舵取りごっこも出来る。

「天然資源」のコーナー

この博物館は、「可能な限り丸ごと」運んできて展示するのを基本にしているらしいです。
天然資源のコーナーは、地下に深く広がっており、洞窟そのままを再現しています。
階段がいくつもあり、かなり歩きます。
      
ドイツは天然資源が豊富。
石炭・鉄鉱石・石灰石・岩塩・石油・・・・
その採掘技術を、歴史に添って展示。道具は本物。
昔は採掘現場(もちろん地下)に教会が造ってあり、オルガンを弾いて作業員が礼拝していたとのこと。

夫は「資源」を勉強して鉱山の会社で仕事をしているので、ここをだいぶ堪能していました。
日本のやり方とほとんど変わらないらしく、説明文はドイツ語だったけれど、解説をしてくれました。

「乗り物」のコーナー

自動車、電車、飛行機、宇宙船に分かれています。
   

もちろん本物を持ってきてしまっています。乗ることも出来るし、館内のカフェは、そのまんま食堂車でした。

これだけ見たところで3時間ぐらい経ってしまい、(歩き続けでもある)だいぶ疲れたのでおしまい。
他にも「道路・橋の建設」「印刷技術」「コンピュータ」「テキスタイル」などなど、たくさんありました。
1日では見切れない。

ちょっとだけ「橋の建設」の所を見ました。
アーチ型の橋が、力を上手く受ける仕組みを展示していて、
自分自身で積み木を組み立て、アーチ橋を作ってみる体験をしました。
失敗して大きな音を立てて崩れ、ドイツ人の子供に冷たい視線を送られた。

「子供向け」なんてとんでもない、かなり専門性の高い博物館でした。
ほーら、来て良かったでしょ

4 ミュンヘンの名所2:宮殿、シュヴァービングその他