最近流行のお菓子、マカロン。
アマチュアで作っている人はいっぱいいますが、
難易度の高いお菓子です。
私が初めて食べたのは、息子を出産し、兄夫婦が病院に差し入れてくれたマカロン。
なんと名店「ピエール・エルメ」のもの。
色鮮やか。コロンとして、周囲にフリルのようなものが細く出ているかわいい形。
表面がサクサク、中はふんわり。おいしいクリームが挟まっています。
これが、あの、マカロンというものか・・・・・・・・・
とてもおいしい。
そのときは、マカロンを手作りするなんて考えもしなかったのですが、
よく製菓材料を取り寄せる
お菓子材料の店クオカ - home
を見ているうちに、自分でも作れるんじゃないか!?
と、うっかり思ってしまいました。
マカロン生地は、材料も作り方もシンプルです。
卵白を固く泡立て、粉砂糖とアーモンド粉をよく練り混ぜ、
絞り出して表面を乾かし、焼き上げます。
砂糖がすごくたくさん入りますので、
砂糖の性質をうまく利用したお菓子なのです。
砂糖は高温では飴状になり、空気を含むと溶けた砂糖は再結晶します。
ですから、泡立て卵白にはたっぷり砂糖を入れます。
生地は、一般には高めの温度で短時間焼き始め、そのあと温度を下げて、乾かすように焼き上げます。
生地表面が固まり、泡立て卵白に含まれる空気が膨張しようとしますが、
天井が固くてふくらみきれない。 だから生地周囲にブクブクと細かな泡が立ちます。
これがマカロン外観に特徴的な、周囲がフリル状になったもの。「ピエ」と呼ばれます。
ピエは、高温で焼き始めて数分で出てきます。
あとは温度を下げて、定着させるわけですね・・・・・
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理屈はわかった。 作ってみました。 ピエがちゃんと出ました。 でも、でべそ。 表面はサクサクですが、中はねっちり。 ねっちりした食感はマカロンの特徴なのですが、 ねっちりしすぎだ! 歯に付く! しかも、表皮のすぐ中には空洞があります。 |
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でべそと空洞は、マカロンを作るとよく起こる失敗で、 かなり慣れてきても、多少なるらしい? 原因は「練り混ぜ(マカロナージュという)の不足」 しかし、練れば練るほど生地が柔らかくなり、 軟らかすぎると絞れなくなり、 形が作れません。 これも困る。 左写真は、マカロナージュ不足だからこそ? 出来た、ハート型。 |
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クリーム(バタークリーム)を挟んでみましたが、 1〜2日置いて馴染ませても、やっぱりねっちり感があります。 |
私がはじめて食べたマカロン、「ピエール・エルメ」とは似ても似つかない仕上がりに不満を持ちました。
でも、ピエール・エルメはマカロンの中では最高峰らしいのです。
大手コーヒーショップで売られているマカロンを食べてみましたが、
ねっちり感があり、空洞も少しありました。
だから、私が作ったマカロンも「そこそこ、こんなもんだよ」 と満足すべきなのかもしれないんですけど、
ねっちり感を極力減らしたいのです。
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つぎは、 練り混ぜ回数を増やし、だいぶ柔らかい生地にしました。 ひとくちで食べられる大きさになるよう、 直径2センチ程度に絞りました。 |
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基本的には、高温で短時間焼いたあと、低温で乾かすように焼くんですが、 もしかして・・・ 高温で焼いたとき、生地に含まれる砂糖が飴化してしまい、 ねっちり感の原因になってるんじゃないですか? 試しに、140℃で13分焼いてみました。 乾かすように焼く工程だけなんです。 生地が柔らかいので、一部くっついちゃってますが、 うまく行った・・・ ねっちり感が軽減されています。 |
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じゃあ、140℃で15分焼いてみたら・・・? 悪くないけど、ねっちり感が出てきてます。 どうも、低温で焼いていても、ほんの2分の焼き時間の違いで、 生地が飴化してるみたいなんです。 |
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というわけで私は、 直径2センチ程度の生地を、 140℃で13分焼くことに決定。 色を付ける場合は、粉砂糖に抹茶やイチゴ粉、ココア、紅茶粉などを混ぜておき、 マカロナージュの時に合わせました。 でも、色を強く付けるときは、食紅などを使った方が発色が良いかもね。 ナチュラルなのはいいけど、マカロンの1つの命である「鮮やかさ」には欠けます。 |
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これはイチゴマカロン。 フィリングを挟むとき、うっかり表面をパリッとやっちゃいました。 見ての通り、空洞は出来てしまっています。 空洞の解消は本当に難しいんですね。 でも、ひとくちサイズだから、食べたときに空洞は気になりません。 |
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これは紅茶味。 フィリングですが、 イチゴマカロンにはバターとイチゴジャムを同量合わせたものを。 あとはホワイトチョコ2:生クリーム1:抹茶や紅茶粉やキャラメル粉適宜を混ぜたり、 ミルクチョコ1:生クリーム1を合わせました。 |
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フィリングを挟んで1日置くと、 フィリングの水分を吸って、生地のねっちり感はなくなりました。 表面サクサクで、中はふんわり。 ピエール・エルメには遠く及びませんが、だいぶうまく行ったマカロンとなりました。 できたてマカロン生地にマスカルポーネチーズを挟んだのは、おいしかったのですが、 1日経ったら生地が水分を吸いすぎ(チーズの水分多すぎ)、ふにゃふにゃになったので、 プレゼント用からは外しました。 |
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100円ショップのミニパウンド型に、5種10個のマカロンを詰めてラッピング。 バニラ×キャラメルチョコ イチゴ×イチゴバター 抹茶×抹茶チョコ 紅茶×紅茶チョコ ココア×チョコガナッシュ 皆さん、おつきあいありがとうございました。 |