たまご後期(妊娠8〜9ヶ月)

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産休入り後(妊娠9ヶ月半以降)へすすむ

妊娠33週

私がやる分の授業が終わった。
妊娠9ヶ月に入ってから、2回も調理実習をやったのは無謀だったかもしれない。
お腹が張るだけでなく、下腹部に差し込みのような痛みが走ってしまった。
今回の検診では「異常なし」ということなのだけど、
産休に入ったら、なるべく体を休めることにしよう。
最近、息切れしやすくなったことでもあるし。(4階の教室まで、一気に登るのが苦しい)
教師の仕事は、肉体的には重労働な方なのだと、ドクターは言う。

ベビーザラスはバーゲンに入っていた。
先日買ったベビーベッドが、1万円くらい安くなっていて、ちょっとショック。
でも、おむつを1パック買ったら、同じおむつの試供品を4枚くれた。
お尻ふきも1パックくれた。以前もくれたことがあるので、これで2パック手に入ったことになる。
入院荷物の中に入れるのにちょうど良い。
たまたま、ビーンスタークのキャンペーンをやっていて、
「粉ミルク調乳実習」を受けたら(実際に実習したのは夫だが)
哺乳瓶1本と、粉ミルクサンプル2本、母親用スキムミルク2箱をくれた。
3000円相当?
そんなわけで、ベビーベッドが値下がりしたショックは、私はどうでも良くなったのだけれども、
大阪生まれの夫は、帰り道ずっとブツブツ言っていた。

妊娠以来初めて、半年以上ぶりに美容院へ行った。
ずっとツワリが続いているせいで、美容院の匂いが気になり、行けなかったのだ。
産んだらもっと行けなくなると思い、「切り貯め」した。
美容院の匂いは大体我慢できた。
ただ、普段なら気持ちいいはずの「プロによるシャンプー」が、
仰向け姿勢が辛く、早く終わってくれ〜〜 とずっと思っていた。
20センチ以上切り、当分来なくてもよいように、なるべくレイヤーを入れずに仕上げてもらった。

美容師さんの話では、
「ゼロ歳児でも、ここでカットする子はたくさんいますよ」
だそうだ。カットしている間、親が抱っこして、手早く切ってしまえばよいのだそうです。
母親をカットする場合も、赤ん坊はベビーカーに入れて、そばにいれば大丈夫だそうです。
パーマやカラーなど、時間のかかる物は厳しいけど、
カット程度なら、赤ん坊連れで来店しても、まったく問題なしだとか。
物心付く前から美容院に行っておいた方が、慣れてしまって嫌がらない・・・
ある程度大きくなってから、初めて美容院に行くと、
自宅と違う雰囲気にびびって、大泣きしてしまうのだそうです。

妊娠32週

病院の検診は週1回になった。
規定より多めではないかと思うが、未だに吐いていたり、お腹が張っていたりするから、
頻繁に検診することになったのかもしれない。

子供は逆子でも前置胎盤でもないことがハッキリした。
性別はやっぱりわからない。
妊娠中毒症の心配はないらしい。
妊娠しても私の血圧は100前後、行って110。低い。

私のお腹は、週数の割りに目立たない。
中に入っている子供は週数相応の大きさ(やや大きめ)なのだが、
妊娠8ヶ月の人よりも、私のお腹は小さいように見える。
だから、「お腹が重い」という感覚はあまりないのだが、
ちょっとしたことでお腹が張ることは増えている。
それから、胃の容積が小さくなったようで、一度にあまりたくさんは食べられない。
それで、小分けにして少しずつ食べている。傍から見ると、常に食べているような感じかもしれない。

結構辛いので、産休まであと10日ほどあるが、放課後は休暇を取って早退することにした。

妊娠31週

ゴールデンウィークの後半は、なるべく体を休めるようにした。
授業のあとでお腹が張ることが多くなり、病院では「もう、仕事を休んだ方がいい」と言われてしまった。
とはいえ、お腹が張ってもしばらく横になれば落ち着くので、
あと少しだけなので仕事はすることにした。

久しぶりに調理実習をしたら、途中で立っていられないくらいの、「差し込み」のような痛みが来た。
調理室の真ん中に椅子を出して、しばらく座った。
講義とは違って、調理実習は体力を使う物なのだと初めてわかった。
(いや、妊娠前も、調理実習は足が疲れるなあ、と思ってはいたけれども)
授業前の「材料分け」から授業本番、授業後の片付けまで、
ほぼ5時間立ちっぱなしである。確かに体力的には厳しいのかもしれない。

今勤めている学校は普通科なので、調理実習の頻度は高くない。
(産休前は、来週もう一度やって、おしまい)
家政科の学校で、食物系を担当していると、週に3〜4回は実習をやっているはずなので、
かなりきついはずだ。
私は被服系の担当だった。
被服系ならば、どうしても私の体調が悪いときには、被服室の中を歩き回るのではなく、
「わからないところがあったら、布を持って教卓まで来てね」という形で、
実習を進められなくもない。
本当に、調理実習の時に身体にかかる負担は、レベルが違う。

妊娠30週

尼崎でとんでもない事故が起きた。
夫の実家はまさにこのあたり、川西市。私の叔父一家も宝塚市に住んでいる。
無事だった。ホッとした。
大きな原因は速度超過のようだけれど、
会社に恐ろしいプレッシャーをかけられていた若い運転手も気の毒に思う。
亡くなった人や怪我をした人、マンションに住んでいた人、救助したレスキューや消防、医師団・・・
事故の様子が明らかになるにつれ、やりきれない気持ちになる。

私はこのあたりの地理がさっぱりわからないのだが、
夫の実家に帰るとき、この路線に乗っているのだそうだ。
連れられるままに乗っていたので気付かなかった。
この路線の途中に「川西池田駅」という大きな駅があって、JRと私鉄のターミナルになっている。
(そういえばデパートの付いた大きな駅で、いつも乗り換える)
新幹線で新大阪まで来たときは、JR福知山線でここまで来て、さらに私鉄に乗り換える。
飛行機で伊丹空港まで来たときでも、この駅までタクシーで15分くらい。
最近は、東京の「新宿湘南ライン」みたいに、宝塚から京都府内まで一気にJRがつながり、
たとえば宝塚在住の子が、京都府内の同志社大学に通学するのも簡単になったそうだ。
大体同じような路線を、私鉄も並行して走っているのだが、最近はJRのほうが少し早いくらい。
宝塚から新大阪まで30分かからないというから、それは便利だ。

夫の話では、事故のあったこの路線は、20年前はいわゆるローカル線で、1時間に3本くらいしかなかったそうだ。
東京で言えば八高線とかそんな感じか。
JRだから高いし、本数が少ないし遅いしで、普段は私鉄を利用するけれど、
JRには旅情があっていい感じだったという。(夫は中級レベルの鉄道マニア)
しかしここ20年くらいの間に、JR沿線が開発されて住宅地がたくさんでき、電車も増えた。
夫はニュースを見て、「福知山線に快速??  5分おきに発車??」と驚いていた。
カーブが多い土地なので、そんなに本数を増やしたり、スピードを出せるものとは思っていなかったそうだ。
とにかく、事故にあった方々にご同情申し上げたい。


連休中に、部屋の模様替えをした。
子供のベビーベッドを入れるため。
ベビーザラスに行って、いろいろと買ってきた。
「12歳まで使える」ベビーベッドもあったが、きっとベッド下収納が欲しくなるだろうと思い(そのベッドは収納ナシ)
普通のベビーベッドにした。
ベッド面の高さを三段階に変えることが出来る物にした。
下半分が収納になっていて、驚くほどたくさんの物を入れることができる。
迷ったが、結局ベビーバスも買った。ベビーバスとして使う期間はせいぜい2ヶ月だろうが、
その後もお尻洗いとか、夏の水遊び用に使えると思った。底から水を抜けるタイプ。

入院用品も旅行カバンに詰めた。初期に入院したので、基本的に必要な物は知っている。
あとは出産用品を病院に聞いて、カバンに詰め足すだけ。

学校の仕事も、いつでも引き継げるように整理した。
すでに産休代替の先生には、お会いしている。
あと1週間ほど授業したら、もはや中間試験を経て、引き継ぎ期間だ。
先週の検診で「子供が下がり気味」と言われたので少しビビリ、
早めに産まれることを想定して、全ての準備は早めに済ませることにした。

妊娠29週

ベビーベッドは、買うことにした。
添い寝でも良いらしいけど、赤ん坊の「ナワバリ・安全地帯」を確保しておいた方が、
ウチの場合は良いみたいだ。
通販カタログで、ある程度の仕様や価格をチェックした後、
隣町の、大きな家具屋さんへ。
かなりいろんなものがある。通販よりむしろ安いようだ。

家具屋さんは八王子インターのそばなのだが、
夫が突然、「相模湖までドライブしよう!!」と。
相模湖インターは隣。天気はいい。
往復2時間ほどのドライブ。  
相模湖は気持ちがいいし、子供が2歳くらいになったらまた連れてきたい。
私にとっては、妊娠以来初めて、東京西多摩地区の外に出たことになる。
でもちょっと身体にはきつかったみたいで、少しお腹が張ってしまった。

ベビーザラスにも行ってみた。
店員さんは私を見てすぐ、「おめでとうございます!」と近づいてきた。
もう私は、見るからに妊婦さんになっているらしい。
もともとこのぐらい、太ってたんだよ、と思うこともあるが、
鏡で見ると確かに体型はまったく変わっている。
会員登録したら、おむつ・お尻ふきウエットティッシュ・粉ミルクなどなど、どっさりおみやげをくれた。
ベビーザラス店内は広くて、なんでも揃っていた。
特に靴売り場が可愛かった。
いかん、このままでは何でも欲しくなってしまう。
でも、ほとんどのものがこれまた、通販より安め。
ゴールデンウィークにでもまた来て、ここである程度買いそろえるのも良いかも。


学校では、担任ではなくなったので、仕事量が1/3くらいに減った感覚がある。
しかし、自覚しなくても教師の仕事は体力を使っているようだ。
階段を一気に上ると少しハアハアするし、
教壇で大きな声を出すにはお腹に力が掛かる。
のどが痛くなっても、痛み止めは飲めない。
授業後、お腹が固くなることが多くなった。
これがいわゆる、「お腹の張り」というものらしい。
数十分、横になっているとまあ収まるのだが・・・・

病院に検診に行ってビックリ。
この1ヶ月で、子供の体重が倍になっていた。
今は1.6キロあるとのこと。そんなに大きくなっていたとは・・・・
私の体重は変わっていないのだが、子供が最近、胃の近くまで来ているような気がしていた。
ツワリは相変わらず、週3回くらいのペースで続いているが、
どうも初期のツワリと違って、
何か匂いや胃に物が入ることに反応するのではなく、
胃袋の容量そのものが小さくなり、あふれた結果吐く、という感じになっている。

超音波で見ると、子供の位置が少し下がり気味とのこと。
やはり、お腹に力をあまり入れないように、
お腹の張りが収まらないときは仕事を早退するように・・・と注意された。
今回の検診で、子供の性別がわかるはずだったが、
子供が背中を向けていて、結局わからなかった。
帰宅して、夫にそれを伝えると、「わしの性別は秘密やねん、どっちでもええやん」と、
子供のセリフを大阪弁でアテレコしてくれた・・・(「わし」って男言葉でしょ!?)
まあ私も、子供の性別はどっちでも良いと思っているけど、
もし今日わかったら、子供服でも買って帰ろうかと思ってたのだ。

妊娠28週

立川の映画館にひとりで行って来た。
趣味の「単館上映・ひとりでフラリ」も、当分できないだろう。
「ひとりで」行くのがポイントなのです。

このところ、子供が激しく動き、膀胱に「蹴り」を入れたりもするので
(膀胱に暴行される・・・)
トイレが近く、映画上映の間、保つだろうかとちょっと心配だったが、大丈夫だった。

今日見た映画は「コーラス」(フランス映画)
本当は「シネスイッチ銀座」(私がよく行く映画館)だけの企画だったようだが、
立川にも来てくれた。ありがとう。
同じ映画館の、別なスクリーンで「ハウルの動く城」もやっていたが、
こちらは3時間くらいかかるそうなので、今の私には厳しい。DVDで見ることにしよう。

映画「コーラス」は、1940年代終わりのフランス、男子寄宿学校が舞台。
寄宿学校といっても、ハリー・ポッターのようなお行儀の良さはなくて、
少年院一歩手前の雰囲気。少年犯罪の経験者まで入学してくる。
戦後間もなくの時代なので、親を失っている子も多い。
教師は生徒のいたずら(いたずら、なんて言葉では済まない)で大怪我をさせられる。
そんなやさぐれた雰囲気の中で、新任教師は「コーラス」を指導し、
子供たちをまとめて、自分たちに自信を付けさせていく・・・

この仕事をしていると、生徒に自信をつけることができるかどうか、
もしくはそういう機会を提供できるかどうかが、
生徒にとって、一種の分岐点につながるのでは? と思うことがよくある。
多分、子供を産んで育てる中でもそういうことは多いのだろうけど。

新任教師役は、数年前の名作映画(やっぱり単館上映)
「バティニョールおじさん」で、肉屋をやりつつユダヤ人の子供をナチスからかくまったオジサンだった。
しかし、「コーラス」に出てきたような男子寄宿学校では、私はとても勤まるまい・・・・

映画には歌の場面が多く、(特に主演子役の歌声が素晴らしい)
お腹の子供もそのときは起きていたようで、ドカドカ蹴りまくっていた。

〜〜〜〜〜〜〜〜

学校の事務室で、派手に転んでしまった。
部屋の半分がワックス塗り立てだったのだ。
私は気付かず、「あれっ、急に足元の感覚が・・・?」と思ったとたん、
ステンと身体が転がっていた。
妊娠前と違って、体のバランスが変わり、とっさの時の踏ん張りも効かなくなっている。

事務職員の皆さんにかなり心配され、
私もしばらくは、転んだことにビックリして「にゃにゃにゃにゃ・・・」とその場で固まってしまい、
しばし、用務員さんと無言で見つめ合ってしまった。

横向きに転がったので、肘や膝をぶつけ(少しアザができた)たけれど、
お腹や腰はまったくぶつけなかった。・・・と思う。
お腹が縮んだり、痛む感覚は、ない。
しばらく横になって休んだが、数十分後には子供が動くのもわかったので、
大丈夫だったようだ。  本当に、子宮には羊水が入っていて良かった。
ああびっくりした・・・・気を付けよう。